イベントレポ&次回告知(in大阪)- 女性のためのHealthTechイベントvol.1 #ヘルステックウーマンジャパン

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右:遠隔医療通訳サービスmediPhone澤田氏、左:mediPhone藤村氏

 

ヘルステック(HealthTech)とは?

 みなさんは「ヘルステック」といわれて何を思い浮かべるでしょうか?

ヘルス(健康)+ テック(テクノロジー)だから、IT技術とかを取り入れた医療サービスのことでしょ?」

大正解です。今すぐ一緒にお茶しましょう!

 

 では、世界的に見て長寿大国の日本はヘルステックがどのくらい進んでいると思いますか?これはなかなか知らない方も多いのではないでしょうか。日本の医療機関にかかって「すごい!先進的!」と感動する機会は、そんなに多くないかもしれません。

 

 今回は、医療・ヘルスケア業界でイノベーションを目指す女性リーダーを育成する、米国サンフランシスコ発のコミュニティ「ヘルステックウーマン」の日本支部の記念すべき第1回目のセッションイベントに参加し、その概要を

  • そもそもヘルステックとは?日本と世界の比較
  • 日本で活躍するヘルステックウーマン・遠隔医療通訳サービスmediPhone澤田氏

の2点にまとめてレポートいたします。(一部引用:イベント告知クローズドページより)

 

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ヘルステックとは・吉澤美弥子さん

吉澤さん「以前はヘルステックに似た言葉としてデジタルヘルス(=医療とインターネットの融合を示す概念)という言葉も使われており、クラウドカルテとかそういったものを一般に指していました。しかしそれも時代とともに変化してきて、現在のヘルステックとは、あくまで私の解釈ですが医療と様々な分野の先端技術との融合を示す概念』だと考えています。

 

 アメリカでは1年間に5000億円の投資がなされヘルステック市場が急成長しているのに対し、日本ではその約20分の1程度の投資しかされていません。アメリカでは、カンファレンス(AI,AR,3Dプリンターについてなど)やミートアップ、パーティーなどが日常的に開催されています。

 

 アメリカでヘルステックが急成長した背景としては、医療制度改革(:オバマケア)があって、医療費とアウトカムのバランス、コストパフォーマンスを追求した結果、民間企業発足の医療サービスが増加し、ヘルステック市場が拡大したと考えています。」

 

 

などなど、ヘルステック市場急成長の背景やヘルステックサービスの遷移、実際にどのようなサービスの分類があるかなど、20分程度でしたが非常に濃い学びの時間となりました。さらに詳しく聞きたい!と思った参加者の方も多かったのではないでしょうか。

 

続きまして、遠隔医療通訳サービスmediPhone澤田氏の登壇です。

遠隔医療通訳サービスmediPhone澤田氏『医療現場のニーズとイノベーション

mediPhone(メディフォン)は、「すべての人々が、障壁なく、望む医療を選択できる世界」をビジョンに掲げ、医療における言語障壁を解消する為に活動しています。「言語障壁のある患者さんの安全の確保」、「患者さんと医療従事者への安心の提供」、「遠隔医療通訳の社会への浸透」という3つをサービスの提供価値と位置づけ、全国の医療機関に遠隔で医療専門の通訳サービスを日々提供しています。医療に専門性を持つ通訳者が約200名以上在籍し、受付や会計のみならず、診察のシーンでもご利用頂けます。利用機関数(トライアル登録機関含む)は1,400以上(2017年8月時点)にのぼり(※参照:mediPhone 公式サイト https://www.mediphone.jp/introduction.html )、現在12言語に対応しています(英語・中国語・韓国語・ベトナム語・ロシア語・スペイン語ポルトガル語タイ語タガログ語・フランス語・ヒンディー語モンゴル語)。(引用:イベント告知クローズドページより)

 

■いつでもどこでも電話で通訳

澤田氏いまどき電話?って思った方もいるかもしれませんが、これには理由があって。医療現場ってみなさんが思っている以上にまだインターネットが普及していないので、いわゆるタブレットを介したビデオ通話では、限られた患者さんにしかサービスを届けることができません。どこの山の中にでもあるような端末に乗せて通訳する必要があるため、現時点では電話を採用しています。」

 

■環境の変化

澤田氏「現在、1,400以上(2017年8月時点)の医療機関(トライアル登録機関含む)の皆様にお使いいただいていますが、メディフォンが普及した背景として、環境の変化があります。訪日外国人数増加により言語も多様化し、何語を話しているか分からない患者さんが救急で運ばれてくることもあります。そういった中、いつでもどこでも電話一台で受付や会計、診察においてスムーズに意思疎通を行えるメディフォンが活躍し、現在では病院や薬局など様々な医療機関でご利用いただいてます。」

 

■海外で参考にしたサービスや成功事例

澤田氏「これに関しては、結果的に他国を参考にするのは非常に難しかったです。というのも、医療って国の制度や文化や社会に依存しているので、国によって仕組みが全く違うんですよね。日本は国民皆保険として医療が成熟している特殊な国です。その中で他の国を参考にして取り入れるのは、なかなか難しかったです。」

 

医療機関に普及するにあたっての課題

澤田氏「医療の現場は医療者の方々の愛や志に支えられている部分があるように感じていますが、これまで医療者の方々の献身的な努力に依存していたところを、テクノロジーでサポートし、新しい医療提供の形の実現をお手伝いしていくことが今後チャレンジしていきたいことです。導入機関からは、メディフォンを導入したことで、日本人患者様への医療の提供も円滑になったという声もいただいています。」

 

■メディフォンの今後の展望

澤田氏スマホを通じていつでもどこでも院内で使えるようにしたいですね。チャット機能や、よく聞かれる質問に対する返答の定型文や、メディフォンにいつでも電話がかけられる機能をつけたアンドロイドアプリはすでにダウンロードしていただけます。さらに今後は日本人患者様に対する業務サポートも展開していきたいですね。」

 

 

 この他にも、参加者からの質問に答えてくださる時間には質問が次々と挙がり、どのように課題を解決してきたかと言った経営面での苦労や工夫も伺うことができました。さらには澤田氏の暖かく熱意あふれる人柄に触れることができ、大変有意義な2時間となりました。

 

 その後、30分程度のネットワーキングの時間には、参加者どうしのつながりを作ることができました。医師や看護師、薬剤師、獣医などの医療従事者のみならず、製薬会社、医療系IT企業にお勤めの方など、ヘルステックに関心のある様々な方と交流することができました。

 

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次回告知 in 大阪

今回、東京にて30名限定のクローズドイベントという形での初開催にあたり、ヘルステックに関心のある女性が多く集まったのですが、その中で「関西って、実はヘルスケアに関心がある人が多いのでは?」という話が上がり、なんと大阪にてミートアップを開催します!

 

■ミートアップ概要

日時:2017年9月27日(水)19:00~(予定)

次回開催は10月に延期いたします。ご予定を調整してくださっていた皆様、ご迷惑をおかけし申し訳ございません。詳細は追ってお知らせいたしますので、10月開催にご参加いただければ幸いです。個別にご連絡いただいていた皆様には、こちらからご連絡させていただきます。皆様にお会いできることを心より楽しみにしております。

 

場所:大阪・梅田(詳細は未定)

 

ミートアップですので、どなたでもお気軽にご参加いただければと思います。


詳細は後日ツイッター@chaxxxchaxxx)にてお知らせいたします。